FC2ブログ
ホーム   »  スポンサー広告  »  スポンサーサイト   »  外国映画  »  モンゴル (日本公開:2008年)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

モンゴル (日本公開:2008年)

 今日のネタもBS-プレミアムで放送していたやつで恐縮です。

 チンギス・ハーンが、まだテンジンという名前だった幼少期から、ハーンとして世界制覇に乗り出し始めた頃までを描いた作品。

 この手のスケール感を伴う戦いの物語は、ハリウッド以外には作れないだろうと思っていたが、そうではないと認識を新たにさせられた。
 恐らく私は平均的な映画ファンより鑑賞本数が乏しくてハリウッドの全てを知っているわけではないが、ハリウッドは、視覚的には凄い作品を作るものの内容はほとんどマンガみたいなところがある。エンタテイメントとしてはそれでいいのだろう。だが、何本も観ていると、一種、ハリウッド的映画の定型みたいなものが見えてきて、もう飽きたわこのパターンとウンザリさせられないわけでもない。そういう気分の時だったので、尚更この作品が素晴らしく見えたのかも知れない。

 監督、脚本、カメラ、どれをとっても申し分無い。特に絵の美しさには目を見張るものがあった。衣装はワダ・エミによるものだと言う。日本人が海外で活躍し、そしてそれが自分の目にも素晴らしい仕事だと映った時ほど嬉しいことは無い。そう言えば、主演の浅野忠信も今年5月公開のハリウッドSF大作『バトルシップ』に出演している。是非とも「いい仕事してるな」と思わせて欲しい。


 舞台は、まるでヤクザかマフィアのような連中ばかりが跋扈する野蛮な世界だ。道徳など存在しない。この当時は世界中そうだったのだろうが、子供でさえ常に死と隣り合わせ。武力しか頼るものがない。その緊張感が全編に漲っていて、最初から最後まで息つくひまも無かった。


 この世界に唯一存在する道徳は「法」だ。「法」と言うより「掟」と言うべきもので、今を生きる私たちが思い描くような「道徳」ではない。

 主人公であるテムジンでさえ、義兄弟の契を交わしたジャムカに不義理を働いている。
 それどころか、クライマックスとも言えるジャムカとの戦いでは、自分の兵を囮に敵をおびき出し、潜ませておいた射撃隊に味方の兵ごと皆殺しにさせるという非情極まりない戦法をとっている。監督セルゲイ・ボドロフはそこを包み隠さずちゃんと描いた。主人公だからと言って綺麗事で塗り固めたりはしない。なぜなら、テムジンは「法」にのみ縛られており、それは我々の道徳とは違うのだ。

 最後は、捉えたジャムカをそのまま逃すような甘いところも見せたりするが、それも彼にとっては「法」だ。彼は冷酷ではあるが、「法」には厳しい。モンゴル統一に乗り出すのも、モンゴルに「法」を確立するためだった。だから、自らが育った部族に帰ってきた時、「テムジンの父の死」に乗じてハーンになり、テムジンの命を執拗に付け狙ったタルグタイを殺して、テムジンに差し出した男は「法に背いた」としてテムジンの命で殺されている。法に厳しいテムジンは義兄弟であるジャムカを殺す訳にはいかなかったのだ。
 何かを成し遂げる人間は厳格な規範を自分の中に持っている。
 

 上に「ハリウッド以外には作れないだろうと思っていたが、そうではない」と書いたが、翻って日本映画はどうだろう? 日本は身の回りの話なら凄く良い作品を作る。ところが、アクション物や歴史物など、そこから一歩でも外に出た作品は非常に苦手ではないか? 『モンゴル』の監督セルゲイ・ボドロフはロシア人だが、ロシア人に出来て日本人に出来ないはずは無い。なんとか頑張って欲しいものだ。


モンゴル『モンゴル』(日本公開:2008年)
監督・脚本:セルゲイ・ボドロフ
製作:セルゲイ・ボドロフ、セルゲイ・セリリアノフ、アントン・メルニク
撮影:セルゲイ・ボドロフ、ロジェ・ストファーズ
編集:ザック・ステンバーグ
音楽:トゥオマス・カンテリネン
製作国:ドイツ、カザフスタン、モンゴル、ロシア
出演:浅野忠信、スン・ホンレイ、ホラン・チョローン、バー・セン


【関連商品】
モンゴル [DVD]
メイキング・オブ・モンゴル 浅野忠信、新たな挑戦 [DVD]

 にほんブログ村 映画ブログへ 


スポンサーサイト
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

Blik

Author:Blik
作品や監督、俳優等について深い知識は持ち合わせておりません。ハッキリ言えばニワカですので私の評はアテにしないでください。また今日も頓珍漢なこと書いてやがんなあ、ぐらいの感じで読むのが丁度良いかと思います。

最新記事
カテゴリ
検索フォーム
リンク
最新コメント
月別アーカイブ
最新トラックバック
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
PR
NHK 金曜ロードSHOW! 日曜洋画劇場 水曜プレミアムシネマ BS11 ホタルノヒカリ 愛と誠 臨場 劇場版 苦役列車 おおかみこどもの雨と雪 ヘルタースケルター ベティ・ブルー 海猿_BRAVE_HEARTS 日活100周年邦画クラシックス ボノロン 浅草花やしき こども商品券
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。