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プリンセス トヨトミ(2011年)

プリンセス トヨトミ 1 会計検査院の調査で大阪にやってきた松平元(堤真一)と、その部下・旭ゲーンズブール(岡田将生)、鳥居忠子(綾瀬はるか)。
「財団法人OJO(大阪城趾整備機構)」に不審を抱き、本格的な調査を開始した松平は、お好み焼き屋「太閤」の主・真田(中井貴一)によって、大阪国議事堂に導き入れられます。そこで明かされる大阪国の秘密。大阪国総理大臣でもある真田は、大阪国が日本政府から正式に承認された国家であることを松平に告げ、日本政府から毎年補助金の形で受け取る5億円が正当なものであることを認めるよう求めます。
 真田からの要求を認めるか否か。やがて、大阪府庁舎前に大集結した全大阪国民の前で、松平がそれに裁断を下す時がやってくるのですが・・・


プリンセス トヨトミ 6


 かなりツッコミ所が多い、と言うか、ツッコミ所だらけの作品です。

 恐らく多くの観客が、それをキッカケに始まるスペクタクル巨篇を期待し、そして、それを目当てに劇場に足を運んだであろう「大阪全停止」はその最たるもの。いざ観てみると、あまりのありえなさに、頭の中を「?」マークが飛び交ったことでしょう。原作では、街から人気が無くなることは無かったようですが、映画では、やはり視覚的なインパクトが必用なのでしょうか、ツッコミ覚悟で原作を改変したものと思われます。

プリンセス トヨトミ 5 400年もの長きに渡って、大阪国なる国家内国家が秘密裏に存在している。国民は父親を亡くした大阪の男すべて。豊臣秀吉、秀頼、国松から連綿と続く豊臣家直系の王女がおり、日本政府から毎年支払われる5億円の補助金によって今も維持されている、という大元の設定からしてかなり無理があるので、あちこち穴が開いてしまうのは致し方ないこととは思います。ネットで他の方のレビューを読んでもボロクソに書かれてます。


 しかし、それでも私は、この穴だらけの作品を駄作だと斬り捨てるには忍びないものを感じます。

 自分に死が訪れることを確信した時、大阪の男は、息子を、大阪城の真下にある国会議事堂に連れていきます。息子は、大阪城へ続く長い廊下を父と並んで歩きながら、大阪国と女王の存在を初めて父から聞かされるのです。

 大阪府庁舎前を埋め尽くした大群衆を前に、松平は真田に問います。
「なぜ、信じる? あの地下の議事堂をたった一度訪れただけで、なぜこんなお伽噺のような世界を信じることが出来る?」

 真田が答えます。「それは父の言葉だからだ」

 父が死を覚悟した時の言葉だからだと真田は言うのです。
 でも、例えば、臨終を前にした父親から「先祖代々の土地を守れ」と言われたとして、それを誰もが固く守っていくでしょうか? 諸般の事情で売らなければならない場合だってあり、その時は父の言葉を裏切ります。
プリンセス トヨトミ 3 松平は大阪国の存在を「お伽噺」だと言い、大阪中の男がそれを信じていることが信じられません。しかし、映画では、信じられています。「お伽噺」なのは、むしろ、この部分です。人によってはツッコミ所と取るでしょう。でも私は「お伽噺」だと思いたい。そして、そんなお伽噺があってもいいと思います。大阪中の男が父の言葉を固く守って生きている。父と子、人と人との絆が希薄になっている現代だからこそ、それはとても心地よいお伽噺として聞けます。

 私の父も既に他界しています。松平の父親と似たり寄ったりで、決して尊敬できる父親ではありませんでした。しかし、オヤジはオヤジです。父と私を結ぶ、「情」という強く不思議な感情を断ち切ることは出来ません。「孝行したい時に親は無し」と言いますが、生きているうちに、もうちょっと父の喜ぶことをしてやれば良かった、ということを私も思います。
 最初は親子の絆を軽んじていた松平。それが真田との会見で、松平自身も、父に対するそういう情が呼び覚まされたようで、大阪国の存在を黙認することを選択します。甘いと言えば甘い。でも、それでいいじゃないですか。お伽噺です。
 ラスト、大阪国議事堂へ続く長い廊下を、松平が父とともに歩くシーンは、原作には無かったそうですが、とても良いシーンでした。
 最後のワンシーンも利いてます。大阪・夏の陣で、幼い国松をわざと逃がした徳川方武将、それを演じているのもまた堤真一。本作の脚本家や監督にしては洒落たことをするものです。

 作品の完成度という点では確かに穴だらけですが、そこに描かれているものは人情の機微に触れるものがあり、それは確実に伝わってきました。そんなに悪い作品ではありません。決して、たった一つの高評価ポイントが「無人の街を走る綾瀬はるかの、ブルンブルンと揺れる乳だけ」ということはないのです。


プリンセス トヨトミ(2011年)
監督:鈴木雅之
脚本:相沢友子
原作:万城目学
製作:亀山千広、堤田泰夫(関西テレビ)、島谷能成(東宝)
音楽:佐橋俊彦
主題歌:ケルティック・ウーマン「Princess Toyotomi〜永遠の絆」
撮影:佐光朗
編集:田口拓也(バスク)
制作:楽映舎
配給:東宝

出演:堤真一綾瀬はるか岡田将生沢木ルカ、森永悠希、江守徹、菊池桃子、笹野高史、和久井映見中井貴一

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SPACE BATTLESHIP ヤマト(2010年)

SPACE BATTLESHIP ヤマト監督・VFX:山崎貴
脚本:佐藤嗣麻子
原作:西崎義展
製作統括:信国一朗
企画:中沢敏明、濱名一哉
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智、阿部秀司、市川南
プロデューサー:東信弘、山田康裕、石丸彰彦、安藤親広
音楽:佐藤直紀(原曲:宮川泰「宇宙戦艦ヤマト」「無限に広がる大宇宙」)
VFXディレクター:渋谷紀世子
VFXプロダクション:白組
映像制作:東宝映像美術
企画プロダクション:セディックインターナショナル
制作プロダクション:ROBOT
エンディング曲:スティーヴン・タイラー -「LOVE LIVES」
製作:「SPACE BATTLESHIP ヤマト」製作委員会(TBSテレビ・セディックインターナショナル・東宝・ROBOT・ジェイ・ドリーム・博報堂DYメディアパートナーズ・小学館・毎日放送・中部日本放送・白組・阿部秀司事務所・TBSラジオ&コミュニケーションズ・TCエンタテインメント・エフエム東京・東北新社・RKB毎日放送・北海道放送・JNN全28局)

出演:木村拓哉黒木メイサ柳葉敏郎、堤真一、西田敏行山崎努 ほか


 以前のエントリーで、「これからは貶さざるを得ない作品は最初から取り上げないことにする」とは書いたけど、ここまで酷い作品を見せられると、ブログに罵詈雑言書き並べて憂さを晴らさなければ収まらない。だから書いとく。

 私も、観る以上はどこかに良いところを探すよう努めているが、この作品には褒めるところが一切見つからなかった。

 全く重量感が感じられないヤマトが、何万光年という壮大な距離を、全く感じさせない旅をし、その艦内で、戦闘班長と称するそこらのアンちゃんと、ふてくされた女パイロットが、人類の運命が懸かっていることを他所に色恋沙汰に落ち、その合間に迫力もスケール感も無いテレビゲームのような戦闘を繰り広げて時間を潰す。この作品の説明はこれで充分だ。

 とにかく、のっけから拍子抜けするほど下手なナレーションでズッコケた。今まで聞いたこともないようなヘンテコリンな抑揚を付けたナレーションで、日本にこんな下手なナレーションする俳優がいたっけ?と別の意味でサプライズ。
 調べてみると、声の主はなんと、ささきいさお氏。彼もテレビアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』ではコンドルのジョーの声を担当するなど、一応声優の経験もあるのだが、ナレーションはお世辞にも上手いとは言えない。いくら『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌を歌っていた人だからと言って、アニメイベントの余興じゃあるまいし、こんな下手なナレーションで映画の本編を開始するとは監督のセンスを疑う。

 そのセンスの無い監督とは『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズの山崎貴だが、本当にあの名シリーズを監督した山崎貴なのか? 同姓同名の別人じゃないのか? あるいは、名前だけ貸して下の人間にでも撮らせたんじゃないのか? そう思ってしまうぐらい『ALWAYS 三丁目の夕日』と『SPACE BATTLESHIP ヤマト』との間には完成度において大きな落差があった。

 一番悪いのは脚本だろう。この作品は一種の戦争映画だと思うのだが、脚本を担当した佐藤嗣麻子の興味が、明らかに古代進と森雪との恋愛ばかりに向いていて、戦争映画ではなく、青春映画、あるいは恋愛映画として書いているのがありありと感じられた。所詮は女だ。もちろん、責任は脚本家だけにあるのでははなく、こうなってしまったのも製作者や監督の意向なのかも知れないが、私が監督なら、「ヤマトは戦争してるんだから、その辺もしっかり書いてよ」と百回でも書き直させるところだ。
 乗組員達はとても軍人・兵士とは思えず、女の割合も多過ぎ。舞台を学園や一般企業などからヤマト艦内に移し替えただけだ。キムタクも他の登場人物同様軍人ではなくそこらのアンちゃんだし、艦長に矢鱈反抗的。何でこんな人物が、艦の中枢で、戦闘という一番大事な仕事を指揮出来るのか? 最低限のリアリティさえ無視している。そのくせ、敬礼シーンは頻繁に登場する。限りなく軽々しく。敬礼させれば軍らしくなるとでも思っているのだろうか? この無能な脚本家には本当に落胆させられた。と言うより、もう一度言うが、所詮は女だ。

 女性を蔑視するつもりはないが、しかしそれでも、女に戦争映画の脚本が書けるわけが無いのだ。こういうところにも監督のセンスの無さが出ている。佐藤嗣麻子山崎貴は下積み時代からの仲間らしいのだが、その情実から彼女を脚本に起用したなら最悪だ。良い物を作りたいなら決してやってはいけない人選だ。 
 
 いや、この監督は良い物を作ろうなんて端から思っていなかったに違いない。「撮れと言われたから適当に撮っときました」というよなヤッツケ感がありありだ。
 山崎貴は、映画監督であると同時に、日本有数のVFXディレクターの一人でもあるのだが、この作品のチャチなCG映像を見ると、それが果たして正しい評価なのか?と疑ってしまう。少なくとも『ALWAYS 三丁目の夕日』で見せてくれたあの素晴らしい昭和の風景を作った人物ではない。
 VFX以外のシーンでも、地下都市の様子、司令長官の会見シーン、艦内の様子、全てにリアリティが無い。何も考えてない。考えてこの出来なら山崎貴は今日限り映画監督を辞めるべきだ。劇場映画の作り手が、たかがテレビアニメ以下のものしか作れないのか? 製作費だって何十倍も出てるだろうに。情けないと言うか、暗澹たる気分になった。

 とにかく最悪の駄作。それがこの『SPACE BATTLESHIP ヤマト』だ。山崎貴の無能ぶりを世間に知らしめた記念碑的作品だ。

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LIAR GAME The Final Stage (2010年)

 録画したまま放置しておいた『LIAR GAME The Final Stage』を観てみた。

 他の人間が他の人間のリンゴを投票できるならゲームにならないじゃないかと思ったし、全員が赤リンゴを選べば全員に1億入るなら、敢えて何億もの借金を抱えるリスクを冒すより、全員赤リンゴに投票するほうを普通は選ぶだろ!?と思って視聴中止しかけたのだが、まあ、それじゃあ話が続かないし、そういう穴には目を瞑って最後まで観るだけ観てみようと観続けているうち、だんだん引き込まれ、「次はどうなる? 次はどうなる?」と早く先を見たくて堪らない気分になっていた。しかも展開が結構早いので退屈させられることも無く、さすがにテレビドラマのヒットを受けて映画化されたばかりでなくそれがシリーズ化されたというだけあって、面白い作品ではあった(お金を払ってまで観ようとは思わないが)。

 にしても、戸田恵梨香が可愛いかった。人を疑うことを知らない馬鹿正直な娘・神崎直役。実際あの状況で人を疑わない人間が本当にいたとすれば、作中のセリフにあったように「馬鹿正直ではなく馬鹿」だろうが、そんな人並み外れたお人好しぷりと戸田さんの可愛いらしい顔とがあいまって、不覚にもファンになりそうになった。ところが、新作『ライアーゲーム 再生』には出演していないようで、ナゼ?と思ってぐぐってみたところ、どうも言動が元で松田翔太に敬遠されたと言う。どこまで本当か分からないが。

 そしてその松田翔太だが、兄・龍平はそれほどでもないけど、翔太はかなりのイケメンだ。しかも、少し俯き加減だと父・優作にソックリで、「ああ、やっぱり親子だなあ・・・」と唸ってしまった。しかも、あんなイケメンにもかかわらず、公開中の『アフロ田中』のようなコメディ映画にも躊躇なく出演するような気取りの無さもあるし、幅広い演技力を身に付けようとしているようで好感が持てる。正直、ライアーゲームでの演技は上手いとは思わなかったが、10年後、20年後、どういう役者になっているか楽しみな俳優だ。
 
 さて、今公開中の新作では、吉瀬美智子がやっていたような役を芦田愛菜チャンがやっているらしい。随分と興味を引かれる趣向でかなり観てみたい。かなり・・・。でも、この作品はやはりお金を払ってまで観るほどのもんじゃないかなあ?と思う。緊迫感もあって観てる間は楽しいけれど、観終わっても「ああ、面白かった」だけで残る物があまり無い。一応“人を信じることは素晴らしい”みたいなメッセージらしきものがあるにはあるのだが・・・私の心にはイマイチだった。営業妨害と言われそうだが、それが私の採点だ。スイマセン。

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『LIAR GAME The Final Stage』(2010年)
脚本:黒岩勉、岡田道尚
音楽:中田ヤスタカ(capsule)
監督:松山博昭
制作:亀山千広、鳥嶋和彦、島谷能成
制作統括:石原隆、和田行
プロデューサー:宮川朋之、瀬田裕幸、古都真也
アソシエイトプロデューサー:志牟田徹、東康之
制作:フジテレビジョン、集英社、東宝、FNS27社
制作プロダクション:FILM
配給:東宝

出演:戸田恵梨香、松田翔太、鈴木浩介、吉瀬美智子、渡辺いっけい
プロフィール

Blik

Author:Blik
作品や監督、俳優等について深い知識は持ち合わせておりません。ハッキリ言えばニワカですので私の評はアテにしないでください。また今日も頓珍漢なこと書いてやがんなあ、ぐらいの感じで読むのが丁度良いかと思います。

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